イギリス将校ロレンスがアラブの民を率いて、彼らを解放する様子を描いた三時間を超す大作。
総力を挙げて、アラブの解放を成し遂げたのにも関わらず、民族間の争いが絶えず、失意のままに砂漠を去るロレンスの姿が何とも虚しい。そしてこの争いは今日となっても、多くの憎しみを生むこととなる。
作品中には、砂漠が人間に猛威を振るう様子が多々見られ、自然の美しさと同時に恐ろしさを伝えている。だが、絹のように広大に広がる砂漠を見れば、アラブの民がそこに魅了されるのも分かる気がする。
アラブを想起させる壮大な音楽も忘れられない。
