くわまんG

ニック/NICK 狼の掟のくわまんGのレビュー・感想・評価

ニック/NICK 狼の掟(2013年製作の映画)
3.5
あらすじ:ニック、参上。

グーテンターク、ハンブルク。俺は堅焼き卵しか作れない男、ニック・チラーだ。俺の仕事に手を出すやつは許さんぞ!

…というわけで手を出してしまった、ドイツ産テレビ映画『ニック』シリーズ。元特殊部隊の一匹狼刑事ティル・シュヴァイガーがドンパチする、手堅いクライムアクションです。

ギャングと適度な距離を取って保たれていた、比較的良好なハンブルクの治安が、無差別摘発男ニックの赴任によりかき乱されて死地に。蜂の巣を避けて恐々暮らすか、流血覚悟でつついてでも平和を得るか。シリーズを通して提起されるテーマ「ハンブルクにニックは要るor要らん(もちろん要る)問題」が持ち上がります。

元特殊部隊の最強戦士で法律も悪党も蹴散らすけど元妻と娘には手を焼いている…と既視感バリバリ設定な上、低予算ゆえ地味ではありますが、ストーリーも演出も安定感があり、楽しく90分が過ぎます。適度な?ツッコミどころは山ほどありますが、外連味の範囲内でしょう笑。

トルコ系相棒のヤルシンはやれやれ系サイバーオタク軟派男。敵はバーノン・ウェルズ(つまりベネット)似の小悪党で吹替も雑魚声、期待を裏切らない立ち回り。大ボスのフィラトは、今回は顔見せのみですね。

あと、ニックの娘役ね。顔は超ゴリラだし演技は大根だし何だかなぁ…と思ったらティル・シュヴァイガーのご息女でした。ニックの裁断はクールでしたが、ティルの裁断はルーズなのでした…笑。