くわまんG

ヴァチカンのエクソシストのくわまんGのレビュー・感想・評価

ヴァチカンのエクソシスト(2023年製作の映画)
4.0
あらすじ:不安になったら祈りなさい。南無阿弥陀仏とか、覚えてるヤツを唱え続けなさい。

高名なアウトロー祓魔師が超強い悪魔を倒しに行ったら酷い目にあって…というお話。

夜一人で何もしてない時、不安になるのがひとの心理。何もしてないから、暇だから不安に注意が向く。暇じゃないと注意が向かない程度の、緊急性も重要性もさほど無い不安に。

そんなとき効果的なのが、マインドフルネス。それは、何かすることで暇な状態を脱し、不安への無意味な注目を逸らす、心の操縦法。例えば深呼吸とか、運動とか。

祈りには、マインドフルネスの効果がある。経文を唱えることに集中すれば、不安を霧散させることができる。

もう一つ、祈りには浄化作用がある。「すみませんでした、俺が間違ってました。これから心入れ替えます。」という、意識改革宣言による罪悪感の解消、いわゆる懺悔の効能。

それを独りでできない人の代わりに、祈ってくれるのが祓魔師。誰よりも不安から解放されてるから他人の不安も平らげちゃう、メンタル最強のひと。実は最強のメンタルとは、真っ直ぐな鋼ではなく、のらりくらりいい加減なのれんの如き性質で…。

とかそんな話なんだけど、豚化したラッセル・クロウが豚を撃ち抜いたり、脂ぎった顔から汁撒き散らしたりして、スカッとするB級ミステリーアドベンチャー。ジュリアス・エイヴァリーいいね、楽しくて好きだ。

あと、教皇がフランコ・ネロで吹いた。