遠い昔
はるかかなたの西日本で …

｢浪花のシンボル｣通天閣に憧れて、サハリンから｢泳いで｣オホーツク海を渡り、宗谷岬に上陸した｢ソビエト連邦 U20最強の男｣、アリョーシャ･カラマーゾフ。

地元の暴力団事務所に単身乗りこみ、飛んでくる銃弾をものともせずに｢拳と蹴りと頭突き｣の威力で組を壊滅させた後、より強い敵を求めて｢世界の中心｣岸和田を飛び出した｢17歳のリーサルウェポン｣、村山カオル。

向かってくる敵をかたっぱしからなぎ倒しつつ、互いに引き寄せられるように両雄が距離を縮めていく展開は、まるで｢着ぐるみなきキングコング対ゴジラ｣ですね！

しかもこの映画、カオルの宿敵である警察官チュー太と、行方不明の兄アリョーシャを求めてロシアから海を渡ってきた少女ナターシャの、切ない恋の物語でもあります。

｢おっどっれぇぇぇ、三途の川を渡る用意は、できとるんやろぅのぉ？｣

｢ 君が生きていれば、それだけでこの世界は素敵。｣

このふたつの名セリフが自然に共存できる場所は、映画界広しといえどもこのシリーズをおいて他にないでしょう。

｢竹内力兄貴が高校生？｣
｢喧嘩上等のVシネマ？｣
｢お下劣なギャグ満載？｣

… 良識ある映画ファンにはなかなかお薦めしにくいこのシリーズですが、いちどその魅力にハマったら、面白すぎて抜け出せませんよ～♪

• #怪獣映画♪

カオルちゃんVSロシア軍人！カオルちゃんVS虎！強いのはどちらや？

カオルちゃんがついに全国総番になるべく旅にでたぞ！東京へ向かう道すがら、片っ端からヤンキー共をぶっ潰していくカオルちゃん、しかし！ある日出会ったんはカオルちゃんと互角の戦いを繰り広げるロシア人アリョーシャ！彼もまたロシア最強を目指しロシア中で喧嘩を繰り広げた猛者だったのだ！
さぁ、全国総番どころか、世界最強クラスのタイマンが…と、その前に通天閣に憧れるアリョーシャを連れて大阪まで旅をすることになんぞ！って話

ほい、カオルちゃんシリーズ第2弾！これまた拳は世界を繋ぐ、な感涙必至の傑作でしたねぇ、ぺろぺろ
前作はまだまだ高校新入生として初々しさを感じる？カオルちゃんの初恋を描いたシンミリ系バトル映画で、カオルちゃんの敵もヤンキーやヤクザ程度だったのでありますが…
本作でカオルちゃんのライバルとなるのは、ロシアで喧嘩2位にまで昇りつめて軍人となるも、通天閣に憧れてオホーツク海を遠泳し日本上陸した怪物アリョーシャ！まさにゴジラVSキングコングなんぞにうつつを抜かしている場合ではない最強バトルなのであります！ぺろぺろ
しかし初遭遇での喧嘩は互角の攻防をみせるなか、邪魔が入りアリョーシャの背中にボーガンの矢がぶっ刺さります！怪我人殴ってもおもんないのぅぅううヴぃいい、とカオルちゃん、仕方ないのでアリョーシャが憧れる通天閣を見せてあげるために一緒に地元大阪まで戻る事にしましたよ、くぅぅ…優しい

そもそもアリョーシャってば、日本に上陸してからチンピラやヤクザを次々と殴り飛ばし金髪の悪魔として恐れられているのですが、反面こんにゃくしか入ってないおでん屋台のおじさんにこんにゃく全部ご馳走になったりと日本の温かさにホクホクでして、カオルちゃんとの出会いも拳と拳の衝突から始まるものでしたが、盗んだチェリオをご馳走になったりと、カオルちゃんの優しさにもほだされて、すっかり仲良しなのであります

一方で大阪にはあるロシア人の女が人探しにやってきましてね、あの人は通天閣の事が大好きやから、きっとここにやってくるに違いないわ！と待ち焦がれているのであります、この怪しい女の正体とは？待ち人とはいったい？

イガイニ、チイサイデスネェ…
さぁさ！ついに大阪へと辿り着いたカオルちゃん一行、アリョーシャもついに通天閣に出会えてご満悦？しかしまだまだ矢がぶっ刺さった怪我は完治せず…、岸和田警察も帰ってきたカオルちゃんをそろそろとっ捕まえて檻ん中にぶち込んでやんよ！と息巻いてましてなかなか最強決定戦までは程遠いのであります

そんな中アリョーシャから語られる、ロシアで喧嘩旅をしていた頃に唯一負けた相手、圧倒的に強かったあの男は1度は拳を交えたカオルちゃんより全然強かった！しかしあの男は既に虎との死闘の末に亡くなったらしい…
｢ソビエト最強が虎に負けた、虎って…強いねんなぁ｣
ここで、カオルちゃんの虎に対する対抗心がメラメラと…目指すは天王寺動物園であります！ぺろぺろ、しかしねカオルちゃんよ、ロシアの雪山を駆ける虎と動物園の檻の中でゴロ寝する虎では…アスリートとニートくらいの違いあると思うぞ！ゲラゲラ

さぁさ！いよいよ傷も塞がってきたアリョーシャとカオルちゃんの因縁の対決も近づく中、警察のカオルちゃん包囲網も一層と厳しくなり！さらには謎のロシア女の正体も明らかとなり！通天閣が見下ろす大阪の街はいよいよ騒がしくなってきたのであります！
果たしてカオルちゃんはアリョーシャを倒し地上最強の番長へと近づく事ができるのか？ガンバレカオルちゃん！負けるなカオルちゃん！

割りと昔、好きだったカオルちゃんシリーズ。懐かしさと、くだらなさと、B級映画が好きな人の為に…をと思いながらも再鑑賞の巻。

まず、ちょっぴり驚いたのはレビュー数…少なっ。2004年の映画やのに現時点で170ぐらいとは驚きだ。しかも、2022年では初レビューとはね。映像技術が進化した今の時代に改めてカオルちゃんをチョイスする人も極めて少ないのだと、しみじみ感じたりして。

とりあえず、竹内力のインパクトが素晴らしい作品だ。当然ながら17歳には到底見えない容姿なのだが、そんなコトを気にしているような作品ではない。

田口トモロヲも学ランこそ着てはいるが見た目は普通のオッサンそのものである。竹内力に負けず劣らず怪演なのだが、こちらも特に気にしてはいけない。ただ、怪演と表現しだが、ただ単に怪しい演技と言う意味でもある。

物語的には高校総番を目指すと言う訳ワカランもの。EPISODE2では満を持して東京の地に降り立ったカオルちゃん。だが、ソコで元ロシア高校総番のアリョーシャと出会う。この突拍子さが我が道をゆくと言う感じであるのだが何故か嫌いにはなれないのでもある。

ロシア人として崎山凛が登場するが今観てもおよそロシア人には見えない容姿なのだが当然ながら、そんな些細なコトもスルーしておけばいい。

なんやかんで、EPISODE1が一番オモロイんやけど、この続編もカオルちゃんの魅力は詰まっている感じ。当時はこのシリーズのほとんどに手を出していたコトも思い出した。最新作だけは観ていないので、また気が向いたら触れてみようかな。