しゃにむ

トランスポーター イグニションのしゃにむのレビュー・感想・評価

3.7
「親孝行は気分いいぜェェ…!」(2歳360ヶ月 男の子)

ハゲはハゲでもあまりイカつくない方のハゲの運び屋(殺し屋)フランクの抑えきれない親父への異常な愛情が地球と観客(やや引き気味)を震撼させる親孝行ファザコン映画。息を飲むカーチェイスの最中にも親父を心配し、マフィアとの命のやり取りの最中にも親父の心配を欠かさない、親父への猟奇的なまでの溺愛ぶりは96時間のメンヘラ・ストーカー親父リーアムさんを彷彿させ謎の感動を呼びます。なんて孝行息子なんだ(ノД`)

トランスポーターの続編という認識のみで映画館に行きまして、ふとポスターを見てみたらステイサムさんがやけに綺麗。まるで泉に落ちたジャイ◯ンのような変わりっぷり。そこで初めて別人だと知りました(遅松くん)

ナ、ナンダッテー!
((((;゚Д゚)))))))

ステイサム病の自分が求めていたのはステイサムクオリティ。認識が甘かったです。どうせ別人で作るなら主人公をフランクにする必要は無かったのでは…?

とはいえ頭を切り替えて観る普通に面白い傑作だと思います( ´艸`)

新生フランクはエド・スクライン(初めて見ます)が演じます。荒くれ者のステイサムさんとは正反対の端正な顔立ちのナイスガイ。ナイス筋肉(ぶひぃ!)何よりシビれちゃうのはかすれたハスキーな激シブな声でした。山路さんが吹き替えをしたら違和感なし…?

フランクの設定を踏襲したシーンがなんだかんだ嬉しいです。

冒頭は例の地下駐車場。アウディ(車はからきしわからないのですが高級車らしいです)が一台…あーこれはあのハゲの愛車だ!とテンションが上がります。そして何故かチンピラ愚連隊がやってきて車にちょっかいを出そう…としたところに早速と現れた新生フランク。スーツの着こなしが洗練されていてスタイリッシュ…!喧嘩殺法も泥臭くなく垢抜けています。やたらめったら強いのはやはりステイサムさんのDNAですかね笑 チンピラ連中をたった数秒で苦しみもがくイモムシにしてやります。ひゃー強いんだから。これなら任せても大丈夫だと安堵しましたε-(´∀`; )

仕事に対するストイックな態度も旧シリーズから踏襲してます。時間に厳しいのは親譲りみたいで約束の時間に数秒遅れただけで露骨に不機嫌になっちゃいます。

車で荷物を運ぶ仕事を引き受けたら荷物は何と美人2人でした。契約厳守がモットーなフランクは意外な荷物に不機嫌になります。

「49キロと55キロで104キロよ」

これは体重の話?(うろ覚え) 1作目みたいにヒャッとする減量シーンかと身構えてしまいました(゚∀゚)

やり過ぎなシーンもあります。ステイサムさんより過激かもしれません。

白バイとのカーチェイス(バイク?)のシーンはgreatでした。ブレーキで回転しつつ街の消火栓を連続で破壊して白バイに水噴射で転倒させるテクニック…!スゲェー!スローで身悶えました( ´艸`)

空港の滑走路に突っ込んでパトカー(?)に追跡されて逃げ場なし…おや、フランクさん何か閃いた様子です。親父さん察します。

親父「そ、それだけはよせ!」

フランク「」(ニヤリ)

ジャンプ台を利用してターミナルに突っ込みます。これはさすがに追跡出来ません。発想がぶっ飛んでる⊂二二二( ^ω^)二⊃ブーン

今作の主軸は父親への(異常な)愛情だと言えましょうか。劇中で2回も誘拐されます(もはやヒロイン)その都度フランクさんが人間リミッターを解除して立ち塞がる悪党どもを滅殺するという至ってシンプルなストーリーです。カーアクションと鬼畜アクションを期待する方にはうってつけかもです。

〜ファザコン・フランクの言動集〜

フランクはいい歳の若者なのに父親離れが出来ない。父親の退職日に迎えに行って2人仲良くディナーを囲み、老後はどうしよう、とか微笑ましい会話を交わす。お父さんはお茶目な人でカトリックだった奥さんの遺灰を海に撒いて魚の餌にしたとか(祟られるよ)

車内でフランクに非通知の電話。

親父「さては女だな?」

フランク「」(目をそらす)

父親にはお見通しですな。フランクに仕事が入りディナーに行けないと連絡します。物騒な稼業の割りに親想いだから面白いです。

フランク「すまない、仕事で今晩のディナーは行けそうにないんだ」

親父「それは残念だ。せっかくいいワインを買ったのに…相手を見つけないと」

フランク「それは名案だ」

言ってる先から美女を見つけて近寄る親父さん…拉致られます笑 スケベはダメだ(反省)

フランクの親父Loveは親父が誘拐されてエスカレートします。冷や冷やするカーチェイスの最中も親父は無事か?何かあったらタダじゃおかねぇぞ!とダディーへの心配を止めません。二言目には親父、親父、ですからね。親想いの出来た息子さんだなε-(´∀`; )

親父が離陸寸前の旅客機から脱出するシーンでは、電話を貰ったらすぐさま柵をぶち破って滑走路に突っ込んで、パトカーを振り切り親父をキャッチ。感動的なギャグ…ギャグ的な感動シーンですな。何も言えねぇ(^q^)

フランクの(傍迷惑な)親孝行はそんな感じで見応えがあります。ラストはまぁアレですけどリブート作品としては良作ではないかと。ステイサムさんの固定概念があまりに強烈なため物足りなさは否めませんが、十分楽しめる娯楽作品に仕上がっていると思います。

どうでもいいことですがラスボスの人が眉毛の濃ゆい髪の生えたステイサムさんに見えました。めっちゃ弱いので別人ですね( ´艸`)
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