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愛のように感じたのkyokoのレビュー・感想・評価

愛のように感じた(2013年製作の映画)
3.8
ぐずぐずしているうちに『17歳の瞳に映る世界』よりこちらを先に観ることになってしまった、エリザ・ヒットマンの長編デビュー作。

年上の親友キアラ(ゴージャス系美人)とその彼氏が海でいちゃつくのを、ベビーフェイスのライラが退屈そうでいて実は性的好奇心を募らせながら見ている。
「ヤリチン」サミーがこの夏に刺激をくれるかも!とばかりにク◯ニもタバコも酒も知らないライラが、経験豊富のようにふるまい突進するさまが痛々しいうえに、いつ危険な目にあうかとヒヤヒヤして見ていられない。
ライラが背伸びして見え見えの嘘をついているのは、キアラもサミーもたぶん医者もそして父親もみんなわかっている。わかっているからバカにしたりうんざりしたり悲しくなったりする。ライラの嘘を鵜呑みにしているのは幼馴染のBOYだけ。

すべてを兼ね備えた親友(との友情が本物かどうかはちょっと謎)に対する劣等感や母親の不在…孤独な思春期のモヤモヤはひと夏の体験でどうにかなるものではない気もするけど、案外波ひとつでザブンと洗い流せちゃうものかもしれない。
それが若さの愚かさでもあり強みでもあり。

ワンコ(コーヒーちゃん)のごはんも体洗いも雑なのが気になる。安楽死云々は冗談でもイラっとした。
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