キルスティン

最後の1本 ペニス博物館の珍コレクションのキルスティンのレビュー・感想・評価

3.9
アイスランドの港町フーサヴィークにある世界で唯一の“ペニス博物館”。
オープン前にも関わらず、博物館の前には開館待ちの来場者が二人いた。
館主の”シッギ”は待ち人に見向きもせず、少々気だるそうな表情でドアの鍵を開け淡々と開館の準備を進める。
博物館には、シッギが40年間にわたり収集した、ほ乳類の標本が展示されている。
彼には死ぬ前に叶えたい夢があった。
それは、ヒトのペニスを展示すること。
なんと候補のペニスは2本…
それからそれから…

笑わせてもらおうと見始めたが…
アイスランドの美しい風景も手伝ってか、なんだかとても…すごく…良い物語を観た。知った。考えた。しんみりした。面白かった。

もちろん笑えるところもあるのだけれど、徐々に観客もペニスに真剣になってくる。共にペニス問題に悩み、ペニスの行く末を息を飲んで見守る。

美しくよくできたドキュメンタリーだったからか、ラストシーン、ペニスの像の後ろに立ち空に向かって両手を上げるシッギが、ソーシャンクの空にのアンディに見えた…
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