Hana

ラ・ラ・ランドのHanaのレビュー・感想・評価

ラ・ラ・ランド(2016年製作の映画)
5.0
シンプルに楽しい!
大人ビターなエンド。
ひとつひとつのシーンが色見本帳みたい。
くるくる回るカメラに心が全部持ってかれる。
王道ベタにロマンチック。
クラシックへのリスペクトと新しさへの挑戦。

大好きな人と歌い踊りながら帰る道の多幸感。
これぞ映画。
ああ幸せだ。

追記
わたしにもいる。
一生かけて、応援したいと思う夢追い人。
順調そうにみえる、満足しているようにみえる、そんな人はどこかで何かを諦めている。
わたしにはしがみつくものがない。
これ以上傷つきたくなくて、恥をかきたくなくて、身の丈にあった道を選ぶ。
そんなわたしにとって、夢を追い続ける人たちはかっこよくキラキラして映る反面、わたしたち諦める側の人と表裏一体なのを知ってる。

セブが、夢を諦めようとしたミアを「怒って」鼓舞するシーンが胸に響く。
それは、自分に対する激励でもあったんだろう。

夢追い人が、ほんとうはそんなにキラキラした存在ではないということ。
私たちと同じ、迷って悩んで傷ついて、諦めたい、でも諦めきれない、それを周りは甘えと呼び、現実逃避とも呼び、突きつけられる正論という名の暴力に辟易して、
自分が選ぶ道がほんとうに正しいのかグダグダぐずぐず、みっともなく決めかねる。

それでも、諦めるなと叱ってくれる、傷つくことを恐れるなと背中を押す。力づくでもうちから引っ張り出す。
傷ついた人を、何も言わずに迎え入れるのも優しさだけれど、こうやって応援し続ける人は間違いなくかけがえのない存在だね。

この春、迷いながら泣きながら夢を追いかけに行った人、
それを送り出したわたしには、責任がある。
その人に恥じないぶん、わたしも頑張るんだ、新天地で昔みたいになぐさめあったりできないだろうけど、再開した時お互いに成長した姿を見見せれるように。
人への頑張れは、自分への頑張れ。
そう胸に刻んで、
いってらっしゃい。いってきます。
Hana

Hana