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LION ライオン 25年目のただいまのArbuthのレビュー・感想・評価

4.8
今年に入って観た中で多分一番泣いた。

インドで5歳の時に迷子になり、オーストラリアの夫婦に養子として迎えられたサルー。20年の時が過ぎ、大学のインド出身の友人のホームパーティーで見つけた揚げ菓子をきっかけに生まれ故郷のことを思い出す。

インド人ではなくオーストラリア人として育ち、ヒンディー語ではなく英語が第一言語となったサルー。養親はすごく素敵で何不自由ない暮らしができている。養親に打ち明けられないまま生まれ故郷探しを続ける葛藤。
養親、特に養母が本当に素敵な人で良かった。愛が深い。

25年も前の、しかも5歳の時の記憶を頼りに生まれ故郷を探し出すサルー。諦めかけたところで一筋の光。
世界で最もGoogle マップが役に立った例だと思う。画面に映るGoogle マップを観ながら涙したのは初めてだ。
試しに自分が6歳まで住んでた土地のGoogle マップを見てみた。サルーとだいたい同じくらいの年月、ずっと足を踏み入れたことのないかつての住処。サルーのように景色がフラッシュバックすることはなく、何も思い出せなかった。悲しくなったけど、サルーがいかに凄いかが分かった。

最後の最後に明らかになるタイトル「ライオン」の意味。とてもいい演出でした🦁
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