ベビーパウダー山崎

炎と掟のベビーパウダー山崎のレビュー・感想・評価

炎と掟(1966年製作の映画)
3.0
安藤昇の映画一本目。これが当たったから安藤昇の長い長い役者人生があるわけで、素人の安藤昇を魅力的に見せつつ娯楽としても楽しませなければならない。下手打ったらどうなるか分からない怖さもあったはず。なかなか難しい「仕事」だが、そう考えると井上梅次はよくやっている。男と男の戦いで勝利する安藤昇ではなく、男と女の物語で敗北する安藤昇で締めたのがうまい。リアル過ぎる素人が勝ち名乗りを上げるより一歩引いて愛する女の幸せを見守るほうが確かに画になる。日本人が大好きな寅さん的な立ち位置、演歌の世界。それはそうと俺は安藤昇にはまったく心動かされない。