次男

知らない、ふたりの次男のレビュー・感想・評価

知らない、ふたり(2016年製作の映画)
3.2
「これはどこの世界のお話?」ってくらい、個人的には親近感のない映画だった。

『付き合う』とか『好きになる』とか『恋をする』とか『好きになるのをやめる』とか、なんだかこの世界は言葉が感情に先立ってるように思えてならない。まず名付けてどうするんだろ。言葉で仕切るのは結果論でいいじゃない!と思いました。「好きな人が二人いる」?言いたいことはわかるけど、それはまったく別のものでしょう?同じ言葉をむりくり当てはめることになんの意味があるのだろう?便宜的に言葉を当てはめることで、ニュアンスが損なわれることに、抵抗はないのか?

僕には、彼らの感情が、単語でしか理解できなかったし、彼らは言葉を獲得するために泣いたり笑ったりしてるように思えてならなかった。僕はできるなら、「好き」って言葉にすら頼りたくないとおもう。厳密に言えば。

◆◆

すこし前に、知らない人だらけの(且つ、僕より若い人たちの)飲み会に呼ばれて、断ることもできずにのこのこと参加した。結果、見ず知らずの男女の恋愛話をひたすら聞かされる2時間になって、死ぬほど退屈だったのを思い出した。知らない人の話だったから退屈なのではなかったんだと思う。帰り道、自分があの場をつまらなく感じてたこととか、あといろいろ考えてたら悲しくなってきて、めそめそと泣きながらテクテクしてた。
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