千里

二重生活の千里のネタバレレビュー・内容・結末

二重生活(2016年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

レンタル店で新作を眺めてたら目に付き、設定が面白そうだったので鑑賞。いけないことだとは思うけど、尾行ってちょっと憧れちゃう。

大学院生として哲学を学ぶ珠は修士論文の過程で教授からの勧めもあり一人の対象者を尾行することで見えてくるものを考えようとする。尾行して何かを見つけようとする珠、不倫生活から修羅場に発展する様を珠に見られている石坂、喪に賦する母のために色々な準備を始める篠原教授。3つの話があるのだけど、最初の2つはともかく、教授の母親絡みと代行エージェンシー、そして自殺がいまいち自分の中で尾行絡みの話と繋がらず、何を伝えたいのかよく分からなかった。珠の彼氏でゲームデザイナーの卓也が、珠の尾行を知っただけであれほどショックを受けるのもよく分からなかったのだけど、論文のために知らない人を尾行してただけ(勿論倫理的にいけないことだというのは分かるけど)であって、それを隠されたことがショックだったのかな?よく分からない。でもまぁ石坂とホテルから出てくるところを見られてしまったわけだし結末は納得。石坂に関しては自分のしたことが招いた修羅場なのに、全てを尾行してた珠のせいにするのはいただけなかったなぁ...。それから序盤~中盤にかけての珠の尾行が下手すぎたのが気になった。あんな分かりやすかったらすぐにばれちゃう!!と凄くやもやしながら見てた。

纏めると、満たされてる人間なんか一人もいない、自分の中の何かを埋めるために何かにすがると作中でも言っていたけど、人は皆そうやって生きているんじゃないだろうか。とまぁ色々書いたけどやっぱりこの作品の言いたかったことがいまいちよく分からない。良い作品だということはなんとなく伝わったんだけどね...。いつかもう一度見よう。
千里

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