とても多くの感情が押し寄せてくる映画だと感じました。
評価がそれ程高くない要因としては、多くを感じる映画であるが故に、その多くが中途半端に伝わってしまうところがあるのかもしれません。
でも、僕はこの映画が好きだと思いました。
この映画のキーワードは、様々な“別れや変化”なのかもしれません。
幾つかのそれは、とても静かに描かれています。
時には、旋律と共に。
時には、歌声と共に。
それが心に響きます。
それが心に沁みます。
だから、残ります。
やっぱりね、音楽は特別なものだと思うのです。
人を人でいさせてくれます。
“ショパン”がそれを確信させているかもしれません。
映画において、音楽で人の心を動かすことは簡単な様で、とても難しいことだと僕はいつも思います。
僕の知っている幾つかのその類いの映画の中においても、この映画の旋律は素晴らしかったと思います。
もちろん、旋律だけではありません。
歌声も。
情景も。
たった一人のキャストだけでなく、多くのキャストがこれらにかかわっていることも重要なことなのでしょう。
誰にでも心に残る音楽を奏でることは出来ないかもしれないけれど、その旋律に負けない様な、澄んで真っ直ぐな何かは、きっと、自分自身や誰かの支えになって行くのだと思います。
そして、その何かはそれぞれの心にあるのではいかと思います。
ショパンの旋律、そして歌声と共に、あなたの何かを探してみてはいかがでしょうか。
観て良かった。