ほぼこの家族5人の会話劇だけなんですが、終始緊張感に包まれたえげつない作品でした。
ただでさえギリギリのバランスでかろうじて関係を保っている家族に、おそらく過去に何かあって家を出た主人公が、また家族を揺るがすような話をしにいくっていう無理ゲー感がなかなかキツかったです。ルイ、かわいそう…('A`)
特に兄アントワーヌとの車でのシーン、長回しはズルいです。見てる方の精神も持ちませんよこんなの…苦笑
会話劇といっても、過去にこの家族に何があったかとか、具体的に説明したりとかはなくて。
ただ見ていたらだんだん『たぶんあんなことこんなことあったんやろな…』って想像がついてくるんですよ。
そうすると劇中で最悪な行動ばかり起こすアイツに対してすら、あまり憎めなくなってくるというか…感情の落とし所が難しい。。
しかし監督のグザヴィエ・ドラン、27歳でこんな骨太な会話劇を98分にまとめてしまうとは…末恐ろしい才能に震えました。