前半は目を背けたくなるほどの肉体的な「痛み」、後半はそれに加えて2人の心の「痛み」の話でもあるな…と。
アレクシアもヴィンセントもセリフが少ないから本当の経緯はわからないところもあるけど、2人は文字通り剥き出しで雄弁だった。
それぞれが失って埋められない隙間を、それぞれがめちゃくちゃ歪な形ではめ込んだ結果、お世辞にも綺麗な着地にはならなかったかもしれないけど、なぜか謎の感動も確かにあった。
しかしこれを面白いと言っていいものか、好きか嫌いかも二元論では語れない、なかなかの難物だなぁと一晩経った今もこの映画のことを考えている。