金柑

たかが世界の終わりの金柑のレビュー・感想・評価

たかが世界の終わり(2016年製作の映画)
3.1
グザヴィエ・ドランの映画ということ以外に前情報全然入れてなかったもので、しかも彼の映画自体も初めてだし、世間でも人気な人だようなので期待して観たんだけど、結局よく分からなかった。という結論。
映像や演出がオシャレっぽいのでそういうのが好きな人にはウケるんかなと思った。

結末がハッキリしない物語というのはもちろんあるし、そういう時によく分からなかったから良くない!って決めつけるのが野暮だってのも分かってるつもりなんだけど、それでも今回はよく分からなかったし、そこを曖昧にしたことの良さもあまり感じられなかった。
物語がどこに向かって進むのかあまりにも分からないものだから、ラストにめっちゃエモくなるような展開でもあるのか…!と思ったけど別にそんなわけでもなかった。
クライマックスであろう喧嘩も、動機もなぜそこまでヒートアップするのかも分からず置いてけぼり。
後ろの席で鼻をすすっている人はいた。
私の理解力や洞察力が足りなかったのならそれはそれだし悔しい。
日曜日の話とか、シュザンヌの話とか、ひとつひとつは好きだなって思うんだけど、全体との繋がりを見出せないまま。

家族だからといって互いを思いやるのが当たり前、ではない。分かる。
家族も結局は他人。まあ分かる。
そういう類の和解とか逆に突き放し合うとか、そういう明確な答えでなかったのもまあ分かる。
で。という。
で。

あ、ちょっと8月の家族たちを思い出した。

彼の他の作品なら合うかなあ。
分からないけど面白い!の存在を知っているだけに、分からないし観終わった後の充足感もそこまでなかったのが単純に悔しいやら物寂しいやら、という感じです
マイアヒは笑う
金柑

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