ゾンダーコマンド
ホロコースト時代のドイツ軍で、自身も殺害されるまでの一時的な間、同胞のユダヤ人の死体を処理する仕事に従事する(ゾンダーコマンド)のサウル。
死体の中に自分の子供に似たものがおり、せめてもの供養を捧げるためにラビ(宗教的指導者)を探す。
ずっと見たかったけど、近所のTSUTAYAでもYouTubeでも見つからなかったところ、アマプラで100円レンタルがあったので視聴。
・感想
決して手放しで面白いわけではないけど、すごく大事で貴重で本当に息がつまる究極の映像体験ができる二時間弱でした。
カメラワーク、音声は本当に独特かつ天才的で自分がゾンダーコマンドになる没入感を思う存分感じられます。
カメラワークは、ずっと主演のサウルを追い続け、ある時は正面からの苦悶の表情。またある時はゾンダーコマンドに従事するサウルの赤い❌がついた背中をずっと写し続けるだけで、背景で行われる暴力的な出来事は、ほとんどの場合ピンボケで撮影されているにも関わらず世界観としての違和感が全く無いです。
音声は人物同士のセリフや、背景説明はほぼ無く、ヒソヒソ声で囚人同士がコミュニケーションする姿がちらほらというくらいで、ほぼほぼドイツ軍兵士の罵声、足音とかだけなんですが、そのおかげで嫌という程世界観にどっぷり引き込まれて逃げることができなくなります。
・印象に残った点
川でシャベルを拾いに行った後の尋問シーン。
なんであの兵士はサウルを見逃したんだろう?
死体処理シーン
言葉で誰でも知ってる歴史ではあるんだけど、改めて映像で見るとその生々しさに驚くし、処理のために同胞のユダヤ人が利用されていたのは全く知らなかったからすごくショッキング。