“僕は想う。この瞬間は続くと。いつまでも”
女の子みたいにかわいい金髪の絵が上手い男の子と、偏屈だけどメカニックに強い黒髪の少年が自前の車(家?)を作ってパリから自由を求めて走り出す友情サマーエンドムービー。
主人公の2人が美し過ぎるので、一見LGBT的な淡いラブストーリーなのかなと思ったら、オリジナリティあふれる自家用車を作ってロードムービーを敢行したり、積極的に女の子にアプローチしたり、性の悩みを赤裸々に語り合ったりと、思春期真っ只中な痛快な仕上がりだった。
序盤の
「なんで僕だけがこんなに不安なんだろう。みんなと同じが良い。でも実際おんなじになったらムカつくんだよう!!」
というセリフが忘れられない。
これって人間の真理だよなあと思って一気にストーリーに引き込まれた。
ミシェルゴンドリーらしく、お洒落で可愛らしいドリーミーな絵作り、そして光の入り方。
ラストがなんとも言えない夏の終わりを感じさせる閉じ方なんだけど、この痛みは青春映画として抜群のスパイスだと感じた。
8月の終わりに本作を観れて良かったなあと心から思います。