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湯を沸かすほどの熱い愛のお湯のレビュー・感想・評価

湯を沸かすほどの熱い愛(2016年製作の映画)
5.0
3/6 に鑑賞 アップリンク


10代最後の誕生日を迎える日に、この映画に出会えて良かったです。

前日あたりに日本アカデミー賞の授賞式をやっていました。
最優秀主演女優賞と最優秀助演女優賞のダブル受賞。
杉咲花ちゃんの受賞コメントで、若干ネタバレしてましたが、それでも涙がとまらなかった。

出てくる人物みんなが色んなものを抱えていて、1人1人がドラマを持っている。
それを深く細かく描くことはないけれど
彼らたちが出会って生まれる新たなドラマが、とても上手く描かれていると思いました。


わたしも、高校時代不登校になりかけてたけれど、そんなときにこんなお母ちゃんがいれば、
もっと今のわたしは強くなれてたのかなって思ってしまいました。

「学校に行きなさい」「新しい制服は買いません」「将来どこかで役にたつから覚えておきなさい」お母ちゃんは絶対にその場だけのことを考えて優しくはしない。
厳しいように見えるけれど、娘達(娘達に限らずでしたが)の将来を見て、心では心配しながらも、自分自身で生きていけるように助言する。
それこそが本当の優しさだと思いました。


きれいなところだけを切り取って集めても、この映画は評価されるものだし、素晴らしいものになるはずなのに、
あえて人間くさいところも描いている。
下着の話をはじめ、映画ではなかなか描かれない結構ギョッとする話もあるけれど、家族と生きていたら、そんなこと日常だもんなって思いました。
家族を描く上で、このような演出を選んだのが、すごい……。
攻めてるけど、すごい良かったです。



私は、自分が一番好きな映画のトークショーで、一番好きな監督と女優さんに
「10代のうちに見ておくべき映画はなんですか?」というとんでもなく自己中心的な質問をしたことがあります。
結構悩まれてたけれど、
私がもし今後その質問をされたら、この「湯を沸かすほどの熱い愛」を答えると思う。

10代が終わる前にもう1度見たい映画です。

すごいいい映画なのに、全く的を射たレビューがかけないぞ!!!もう!!


📝1人の人が多い。女性が多い。満席。
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