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ミニー・ゲッツの秘密のniwarieのネタバレレビュー・内容・結末

ミニー・ゲッツの秘密(2015年製作の映画)
3.2

このレビューはネタバレを含みます

15歳の女の子が目を輝かせながら「今日私はセックスをした!昨日までの私と違って見えるかしら?」と語りながら始まる。

主人公であるその女の子ミニーは、学校1の美女とか、少しでもチヤホヤされてるコとかではなく(一緒にいる親友がこっちのタイプ)、ちょっと変わった絵が好きな漫画家に憧れている女の子。
そこがまず凄いと思った。ちょうど昨日みた別のティーン映画《Clueless》でいうと、ブリタニーマーフィーが演じていた、主役ではないし最初は冴えない転校生な可愛い女の子の役だ。彼女も変わった絵が好き。

この映画には
10代思春期、
大人になることへの輝かしいけれど漠然とした期待や希望。
それに反してなぜか混沌としている気持ち。
異性に対する興味からくる恋心の幼さと無責任さ。
子供の純真すぎるゆえの残酷さ。
(セックスに焦点が否応なく合ってしまうけれど)この辺りのことがぎゅーーーっと詰まってた。

思春期の頃って少なからず、似たような感覚をみんな持っていたのかもしれないとは思えるかも。映画での設定が70年代ヒッピーな残り香設定なのでその辺りのことと、セックスシーンや女の子の気持ちを現すアニメーションなどのテイストが人によっては苦手な人もいるかもしれない。

15歳の女の子ミニーが感じていた、自分が大人に近づいていく喜びとなぜか自分が汚れていってしまいそうな不安に押しつぶされそうになるあの感じを演じ分けている表情もとにかくすごい。
歳を重ねるにつれてその感覚は気にも留めずにどんどん上書きされていくけれど、自分の人生を楽しく生きるぞーと進み出す時のまっすぐで純真無垢な私にもあった10代!のあの感覚、自分の奥底の方にもまだ少しは残っているはずと思いたくなった。
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