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ちはやふる 下の句のyunumataのレビュー・感想・評価

ちはやふる 下の句(2016年製作の映画)
4.5
前編のあのパワフルさはどこへやら……というくらい元気がなくて、しっとりとした展開の間に植え続けられた苗が、最後の30分で美しく花開くような「下の句」。前回が「学芸会に本物の千早を客演で迎えたら学芸会キャストが次々と化けていきました」的な感動があったのだとしたら、今度はつまずいた千早を(凡人の 笑)みんなでフォローしていく展開に、胸が熱くなった。前回以上に原作をばらばらにしまくっていて、その大胆さには相変わらず驚かされますが、芯の部分だけはそれでもちゃんと捕まえていて……。この感動の爆発は、やっぱり末次由紀の(綾瀬千早の)『ちはやふる』そのものです。個人戦こそが、本当の団体戦なんだ!!
気がついたら星を「上の句」よりも上げてしまっていた……。ラストであそこまで描いておいて(必然ではあるのですが、原作ファンはやっぱりびっくり)ここから更に続編をやるらしいのですが、そうなるとますます、原作から離れそうだな……。

劇場(2016.05)
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