黒川

COP CAR コップ・カーの黒川のネタバレレビュー・内容・結末

COP CAR コップ・カー(2015年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

劇場公開時見逃したやつ。面白かった。

家出中のクソガキ2人が見つけたパトカー。鍵はかかっておらず、中にはキーが残されていた。エンジンをかけることに成功した2人は車を拝借し、ドライブを始める。しかしこのパトカーにはヤバい秘密が隠されていた。

すごく静かな作品だけど実はドタバタしている、正反対の性質が同居した不思議な映画だった。クソガキと保安官。子供にパトカーを盗まれる保安官はとても滑稽ながら、彼がやっていたことは割とえげつない。トランクの中には死体が二体入っていて、一体を始末している間にガキンチョに車を盗まれたのだ。多分家で証拠隠滅を図った覚醒剤かなにかの関係者だろう。ガキンチョは楽しいパトカーでのドライブが一転して死のパトカー監禁になる。保安官も最初は高圧的だったのが猫撫で声でパトカーを返すように乞う。生きていたトランクの中身も紐を解かれればもちろん子供との約束を反故にする。さっきまで命乞いするかのようだったトランクの中の彼は銃口を子供達に向けている。市民の鑑おばさんはよく言えば本当に市民の鑑だが、ガキンチョをわざわざ見つけて文句を言う姿は首突っ込みすぎお節介おばさんでもある。二面性や対の物語とでもいうのか。それが静かに入れ替わるのが妙に心地よかった。この状況に置かれたら死にそうにしかならんけど。
黒川

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