KnightsofOdessa

続・私は好奇心の強い女〈ブルー版〉のKnightsofOdessaのレビュー・感想・評価

3.0
[青は澄んだ空の色!] 60点

あんだけレナさんに観ろと言われたら観るしかない。前作『イエロー篇』のメタ映画という地獄の枠構造で幕を開ける。演者レナさんの両親の設定やニーマン研究所の建設、演者ボリエのスクリーンテストに加えて、『イエロー篇』でのインタビュー映像が繰り返される。しかし、同じ意味を持ちながら映画は『イエロー篇』の敷いた線路から脱線していき、続篇とも同作のメタ的展開とも取れない方向へ転がり始める。そして、田舎にレナさんの母親を探しに行くという『イエロー篇』を補完するような展開を迎え、苛烈な宗教批判と刑務所批判に落ち着く。

前作に比べて圧倒的にポルノ感が薄れ、かなり社会批判系映画に傾いていた。しかも、映画的なアヴァンギャルドさまでもが薄れてしまっていて、基本的には『イエロー篇』ありきだったように思える。毛虱に収束するとこは『イエロー篇』と同じなのは…どういうことなんすかね。

レナさんに届いたファンレターが紹介され"お前は売女より性悪だ、監督と一緒に拷問にかけてやる"って出てきたのには笑った。
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