あるバナナ

シン・エヴァンゲリオン劇場版のあるバナナのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

まさか本当に終わるとは……。

終わり方が非常に良かった。
シンジは成長し、エヴァの必要のない世界がしっかりと彼の手によって生み出された。おめでとう。

ここ10年くらいでよく目にするようになった、第四の壁を越えてくる系の作品に対する、一種のアンサーのように思えなくもない。
あの手の作品は、見終わったあとに何だかもやもやするというか、説教臭いなと感じることが多かったのだけど、その点今作は現実描写を巧みに取り入れているように思う。

そもそもシンジたちは私たちの世界へ来たわけじゃないんだよな。
現実の映像が使われていたのは、シンジが生み出した、エヴァが不要な世界を表すただの表現手法なんでしょう。

宇多田ひかるのbeautiful worldの歌詞も、「もうこれしかないだろ~~!」って感じで激ハマりだった。
少年漫画夢見てばっか、自分のことが好きじゃないの?って、シンジ(あるいは全国の精神的未熟さから脱しきれてない人たち)にのことを的確に言い表してる。
どこかで残酷な天使のテーゼが流れるかな?と少し期待してたけど、やっぱりあれは旧シリーズの曲で、シン劇の曲はこっちなんだなあ。

正直なところ、作中展開の半分以上は理解できてないけど、メッセージと演出はバリバリ楽しめたので満足です。
パラレルの扱いも気持ちがいいものだった。
もう一回観ます!
あるバナナ

あるバナナ