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私はゴーストのumetaのネタバレレビュー・内容・結末

私はゴースト(2012年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

snsで話題になっていたので視聴。

スタートは無音の繰り返し映像に終始していて、「幽霊目線でのホラー」という前情報がなかったら、かなり面食らったんじゃないだろうか。
最初から独特の世界観。
そりゃあそうだ、いままで幽霊目線のホラー映画なんて見たことなかったし。すごい斬新な切り口。

途中で霊媒師からのコンタクトがあるまでは、ほんやりと日常を繰り返す描写が続く。死んでしまった人って、死の自覚がないor死んだことが意識できなくなって、生前のルーティンを繰り返すというのはよくある話ではあるが、やはりこれも幽霊側目線なので新しい。

変わらない日常の繰り返しが、霊媒師とのコンタクトをきっかけに
自分が幽霊であることを自覚、客観視できるようになったことで
同じ日常の少しずつ視点が変わり、見えるものが変わることで
幽霊自身の記憶も戻ってきて、新しい事実が明らかになっていく。

本人が精神疾患であることは割と序盤でわかったけど、
多重人格者の幽霊は複数の意識体になるのというのは、
なるほど~!と手を打った
幽霊が生前の意識の残滓であるなら、そうなるよね~。考えたことなかったな、多重人格者の幽霊。

自傷行為、階段の上から聞こえる知らない男の声、精神疾患。
家族が出ていき一人きりの家。
ヒントは最初からちりばめられていたのに、
一人の人間の幽霊は一人、という固定概念のせいで真相になかなか
気づけなくて、うまく盲点をつかれたな~と。

お話としてとても構成が良く、ホラーが苦手でなければ
見てみてほしいとオススメしたい作品だった。
ホラーは特に、定石がありすぎて、好きなのに最近面白いものに
なかなか出会えなかったので、うれしかった~
ホラー好き仲間が早速見てくれるとのことで、感想がたのしみ!
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