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愛河の3104のレビュー・感想・評価

愛河(1958年製作の映画)
3.6
おなじみ大映若手陣が織り成す恋愛モノ。なのに題材や観念が古いせいか、それとも全体的にテンポがスローなせいか、今の目で観ると~致し方ないのだが~どうにも溌剌とせず。それでいて「カックン」や「キンゼイレポート」や「南極の樺太犬」という語句を挟むあたりがなんともいじらしいというか微笑ましい。

ベリーショートあやや(新鮮)といつも通りの役柄の川口浩の物語かと思いきや、あややの兄役で出てくる川崎敬三が堪能できる映画じゃないか。菅原謙二の背負い投げはお見事。柴田吾郎は田宮二郎になる寸前だが、いくらかの蒼さと後の活躍を思わせるギラつきを併せ持っていてアンバランスに魅力的。叶順子は救われてよかったね。三島雅夫はいつも以上に目がギョロっとしてイッた感じの表情だったがどうした?

フィルムの保存状況が悪かったのか、時々色調が変わったり褪せたりが目立つ。DVDには予告編なし。
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