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ポンヌフの恋人のgcpのレビュー・感想・評価

ポンヌフの恋人(1991年製作の映画)
3.5
醜いようでうつくしい、泣いてるように笑う人たちが、攻撃的に愛を交わす。黄色い絵の具まみれのジュリエット・ビノシュはもちろん綺麗だけれど、カチカチに身体を丸めて殻にこもったかと思いきや橋の手すりで自由に飛び跳ねるドニ・ラヴァンから目を離せなくなる。あー わたしも抜群の身体能力がほしいとかおもってしまった。そんで、パリのメトロのアーチを縦横無尽に走り回りたい。花火のシーンがすべて。あとは大人になりすぎてしまって、殴られたような痛みが一瞬で治ってしまう錯覚をおこす展開の速さにすこし置いてきぼりになってしまった。絶望するには美しすぎて、もっと化膿していくようすがみたかった。それはル・アーブルで起きているとおもい、想像するしかない。
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