ペンソー

チェイサーのペンソーのレビュー・感想・評価

チェイサー(2017年製作の映画)
3.4
目の前で自分の子どもを誘拐された母親が執念の追跡劇を繰り広げるH・ベリー主演のスリラー作品。

誘拐犯をその現場から追跡するという設定が斬新。
まさしく「母は強し」の展開で、息子を取り返すためになりふり構わず突っ走る主人公がカッコよかった。

子どもを盾に要求を通す誘拐犯は極悪非道。
親になったことがないから実際の気持ちは分からないけれど、子どもがどれほど大切な存在なのかよく分かる映画だった。

警察の対応の遅さ、タイムラグで誘拐犯の特徴が全く変わってしまってなんの意味も成していないシーンは実際もそうなのかなと思った。
行方不明のまま戻ってこない子どもたちの親はただ警察の捜査を待っていただけ。自らの力で取り戻そうとする主人公の姿勢は素晴らしかった。

行方不明のまま戻ってこない子どもが現実にたくさんいるというのは相当恐ろしい。
どこに行ったのか、誰に誘拐されたのかも一生分からないまま生きていく親の気持ちは一体どんなものだろう。
ハッピーエンドだったから良かったけど、現実はきっとこうも上手くはいかないだろうし、"トールマン"のようなバッドエンドのほうがありえそうだなぁと思った。
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