陰謀論者X

レディ・プレイヤー1の陰謀論者Xのレビュー・感想・評価

レディ・プレイヤー1(2018年製作の映画)
2.0
うーん……間違いなく大作なんでしょうが劇場予告から想像される絵面や内容は超えなかったという印象です。80年代の洋楽ポップやオタクカルチャーがドッサリ詰まっていてその年代に少年時代を過ごした身としてはニヤリとする所は本当に多かったのでけど…ね。ファイナルファンタジーの主人公みたいな細面のイケメンアバターとその仲間たちが絶望的な近未来に生きる人々にとってかけがえのないモノとなっているVR世界を悪の組織から守る為にドッタンバッタン大騒ぎするのですが、リアル世界はどうやら環境破壊と人口増加と貧富差の拡大よって混乱の極みらしい。その辺りの不気味な世界設定は冒頭にさらっと一言で流されます。オカルト界隈ではディズニー映画「トゥモローランド」は予言としての側面が強い作品だと言われているのですが、「レディプレイヤーワン」はかなり具体的な来たるべき未来予測を大衆に刷り込む為のプロパガンダ映画としての側面が強いのではないかと直感的に思いましたね。作品内時代設定である2045年は、人工知能が人類を超えるシンギュラリティが起きると言われている年なのですが、それも全くの偶然ではないように思えました。「やりすぎ都市伝説」の関暁夫によれば、2030年に氷河期が到来するために人類は既に選別され始めており、火星への移住・地下都市への移住・肉体を捨てたマトリックスのようなVR世界への移住(逃避)が今後進むという。「レディ〜」は火星にも地下都市にも行けないその他大勢の貧困市民が、辛い現実を忘れるために、1日の大半をVR世界で過ごす姿を描いているのだと考えたらかなり怖いなぁと妄想しましたね。終盤、パーシバルがオアシスの創業者・ハリデーに「何故アバターではなく自身の姿なのか?」と問いかけるも明確な返答は帰ってきませんでしたが、リアル世界での生き辛さに絶望したハリデーが肉体を捨てて、意識(精神)だけをVR世界に移植したのかなとか色々想像出来ました。能天気な映画と思わせておいて、結構怖い未来世界を描いた映画ではないかと思いましたね。
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