TS

マネーモンスターのTSのレビュー・感想・評価

マネーモンスター(2016年製作の映画)
2.7
【中盤以降がもたつくジャック映画】
ーーーーーーーーーーーーー
監督:ジョディ・フォスター
製作国:アメリカ
ジャンル:犯罪
収録時間:99分
ーーーーーーーーーーーーー
なんだろう。経済系に弱すぎるので、マネーがタイトルにつく作品はもしかすると苦手なのかもしれません。勿論『マネーショート』よりは随分マシでしたが、やはり株だの投資だの出てくると拒否反応が出てきてしまいます。故に儲けることができない男と自負しております(笑)
今の所ジョージクルーニー主演の映画には悉く期待を裏切らされています。相性が合わないのでしょうか。。

アメリカの人気財テク番組マネーモンスターが、ある男にジャックされた。その男は、司会者リーの言った通りに投資した結果破産してしまった人物であったのだが。

正直なところ今作の最大の見所はオープニングの迫力ある感じのところと、ジョージクルーニーのダンスです(笑)
ジャックされるまでは良いのですが、そこからがもたつく。このジャックしにきた男も、明確な目的がわからなくて、一体どうやってこれを収束させるの?とつっこみたくなります。
後がない犯罪者に関しては、明確な目的を持ってることが少ないとされます。最初はかなり熱り立っていましたが、彼女に罵倒されてからのこの男のテンションの下がりようは尋常じゃなかったです。そもそも一界のテレビ番組の言ってることを鵜呑みにして実行することが間違っているといえるでしょう。無論報道の仕方にも問題はあったと思いますが、信じて実行する方にも責任は生まれると思います。

結末に向かうにつれて、その対立構造は変化していくのですが、やはり予想の域を超えない。個人的にはもう最初の40分でお腹いっぱいでした。結末にあまり興味はなかったです。
それにしても海外の番組の司会って相当ラフなんですね。日本であんな言葉を司会で放つと即クビでしょうね。
全体的に感じたのは、報道するという責任、つまり人のあらゆる感情を読み取ってから情報を与えるということの重大性についてでした。生半可な事を数多の人が見ている中で言ってしまうのは非常にリスキー。その結果、こんな犯罪者が登場してくるのですから。
また、この事件が終了した段階でも、この悪しき情報化社会がまだまだ改善されていないということを示してくれました。こんなこと言えば、こんなことすれば誰かが傷つくのでは?という気持ちが現代社会では希薄になってきています。それを示唆するものとして、事件終了後のある男の映像のコラージュなどがありました。そういうものを、民衆は結局は面白がり使用する。その人の気持ちも考えずに。

ということで、注意深くみると中々奥深いメッセージが内在しているのですが、個人的にはテンポが悪いと感じましたし、一定の緊張感はあったものの、映画としては少し退屈と感じざるを得ませんでした。
TS

TS