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マグニフィセント・セブンのミートのレビュー・感想・評価

マグニフィセント・セブン(2016年製作の映画)
4.5
この映画のもともとの話をすれば、皆様ご存知の黒澤作品「七人の侍」。ハリウッドでユル・ブリンナーがアイディアを持ち掛けて(!)「荒野の七人」としてリメイクすることが決まったとき、黒澤は「ガンマンは侍じゃないよ。やめときな。」って言ったらしい。さてさて、少々ややこしいが、本作はその名作「荒野の七人」の2016年のリメイクである。黒澤は西洋人に武士のことなど理解できるわけがないと思っていたのであろうが、本作の根底に流れるのはどう考えても西洋人の「武士道」に対する理解というか畏敬の念そのもの。大好きなデンゼル・ワシントンとイーサン・ホークが共演している上にクリス・プラットまで出ていてキャスト的にも飽きさせない。若い頃に観た「七人の侍」はほとんど忘れてしまっているはずなのに、戦闘シーンが始まるとデンゼルに重なるのは脳の引き出しの中の志村喬なのだから不思議。とにかく、本作の監督も「七人の侍」に影響を受けているのは確かで、もはや教科書的な「七人の侍」に思いを馳せる映画鑑賞の回なのであった。おすすめ。
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