サヨ

バービーのサヨのレビュー・感想・評価

バービー(2023年製作の映画)
3.6

アメリカでの映画のPRでバービーと原爆のミーム化が問題視され、日本でも悪い意味で問題になった今作。あまり期待せずに視聴したものの、悪い印象先行してるのがもったいない映画でした。

Barbie world では女性が仕事や生活の中でそれこそさまざまな形で活躍し、みんなそれぞれ自分に誇りを持って生きている。
だからこそバービーは現実の女性たちもそうであり、自分たちが女性の理想のロールモデルだと信じている。その一方でReal World で出会った親子に現実を知らされ、帰ってきたケン中心の世界にも心も身体も打ちのめされてしまう。
 その後、バービーたちが協力しながら自分たちの世界を取り戻していく中で、バービーが今までないがしろにしていたケンのことも考えられるようになったのはバービー自身の認識の崩壊と再構築が起きたからこそ。
typical typeのバービーだからが口癖だったバービーがありのままの自分を肯定し、変化を恐れず進んでいく姿はフェミニズム思想の映画と言うには勿体ないし、不十分だと思う。

個人的に無理にバービーとケンとのロマンスをぶっ込んでこないところが良かった。
こういった映画では多くのステレオタイプとして恋愛が含まれているからこそバービーがきちんと嫌なところは嫌と言うシーンが印象に残った。最高。
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