あっさりゆで卵

アイリッシュマンのあっさりゆで卵のレビュー・感想・評価

アイリッシュマン(2019年製作の映画)
4.3
男の友情、組織への忠誠、家族との絆、それら全てフランク・シーランという激動の時代を生きた男の目線で語られます。

諸行無常。そう、この作品はギャングの栄枯盛衰を1人の男の目線で描く物語。その為作品全体哀愁が漂い、テンポもゆっくりとしています。まさにフランク・シーランの告解のような映画で、彼の懺悔の3時間半でした。

仕事(仁義)に生きても最期には何も残らない虚しさが3時間半の長さだからこそじわじわと胸に染みてきます。

今作VFXを使ってデニーロ達が若返ったり老いたりしているという。年相応に見えないところも多々ありますがまあ気にしない!ジミー・ホッファと彼が生きた時代のアメリカ情勢について予め調べていれば更に楽しめる事間違いなし!
このハリウッド界の重鎮達をまとめ上げる事ができるのはスコセッシくらいでしょう!

男達の終焉を描き『グッド・フェローズ』と対となる、スコセッシのギャング映画の集大成とも言える作品でした!

圧巻!また観たい!