Nちゃん

ノクターナル・アニマルズのNちゃんのレビュー・感想・評価

ノクターナル・アニマルズ(2016年製作の映画)
3.4
アートディーラーとして成功を収めているものの、夫との関係がうまくいかないスーザン。
ある日そんな彼女のもとに、元夫のエドワードから謎めいた小説の原稿が送られてくる。
原稿を読んだスーザンは、そこに書かれた暴力的な物語に次第に不安を覚えていくがその内容に惹かれていった。
小説の物語と現在、そして元夫の回想シーンが複雑に構成されながらも、少しづつ明らかになる元夫の思い、その思いに翻弄される。


20年かけた復讐こわっっっ!!!
過去、現在、小説の物語、この3つが同時に進んでいくんだけど、小説の物語が中心でそれに合わせて過去と現在の話が付いてくるのでとても観やすい。
時系列バラバラには全然なってない!
エドワードも小説の中のトニーも優しい人ではあるんだけど、大事な所で弱さが出てくるんだよね。
トニーはエドワード自身を反映してたんだね!小説のラストでトニー自身が持っていた銃で謝って自ら撃ち死亡。
現在のラストシーンは、スーザンが一人レストランで待ち惚け。

若い頃、エドワードがスーザンをもっとちゃんと引き止めていたら中絶しなかったのかもしれないし、別れずにすんだのかもしれない。と思うエドワードの気持ちの表れにも見えた。
そして小説を読んだスーザンが「こんな内容の小説絶対売れるわ、売れる前に仲を戻さないと」と思ったに違いないスーザンはエドワードに会えることを楽しみにしていたのにエドワードは来なかった。
本当は離れたくなかったなエドワードは、スーザンにどれだけ待ち望んでも来ないことを味わわせたかったのかな。
お金も仕事も大きな家も持っているのに愛されたい人には愛されない屈辱。


と、私なりの捉え方だったけど、まだいくつも疑問が残ることもあるので、観た人それぞれがいろんな解釈ができるように何パターンかの伏線が張り巡らせされているのかなとも思いますね。
Nちゃん

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