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レディ・バードのSUのネタバレレビュー・内容・結末

レディ・バード(2017年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

ニューヨークで出会った男にクリスティンと名乗り、また「平凡なヒット曲ばかりだ」「でもヒットしたのよ文句ある?」という最高にイカした会話から、名前を捨てたり、キレて走る車から飛び降りたり、ジムモリソンを知ったかしたり、ジェナにダニーの祖母の家が自分の家だと嘘で見栄を張ったり、中絶悪を解く講師に厳酷な罵声を浴びせたりしていたダサい彼女はもういないことを悟させる、、と思いきや即アル中で運ばれるので全然ダサかった。アラニスモリセットの様に10分で何かを成し遂げなくてもいいので、どこでもハッピーで生きて欲しい。(心配)
それでも教会で何かを思い出したかの様に母に電話をする。「最初に町を運転した時感動した?」
いつも見ていた何も無い嫌悪すらしていたはずの田舎の景色は、免許をとり、初めて1人で運転席から見る事で様々な想い出と共に美美しい景色として映り、同時にいつも運転していた母の姿が重なるが、比喩的に初めて母の目線に立てた事で母の気持ちを、愛を、母の身になって感じる事ができたのだろう。そんな母の愛に心から感謝してレディバードは大人への本当の第一歩を踏み出した。
四苦八苦するレディバード視点で展開されるストーリーではあったが同時に母の物語でもある。様々な名詞を少し置き換えれば相当な人口が共感しそうな親子の不器用な愛を描く普遍的な物語であるわけだが、やはり、空港で娘を見送りに行かなかった母が1人で運転しながら涙目のシーンは心に残った。いくらなんでも不器用すぎだろ
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