ヒトラーがタイムスリップして現代にやってきた。
ヒトラーが題材で彼の半生や最後の瞬間を描く作品は多いが、まさかタイムスリップさせるとは(笑)
まあ、やってる事はサシャ・バロン・コーエンがやっているフェイクドキュメンタリーなコメディに近い事半分、しっかりとしたお話半分くらいの作り。
話の主軸がある中に、ヒトラー演じる役者に街中を歩かせて、その時の民衆の反応や、右翼左翼全方位にヒアリングをしたり、更にネオナチに接触させたりと、結構面白い事をやっている。
実際、街中をヒトラーが歩いても、町中が「またやってるよ」という慣れた反応で手を振り替えしたり、写メをとったりと楽天的。これがまた、映画のメッセージを色濃くする結果に。
他にも、
親衛隊結成というシーンで日本で言う、ネトウヨのステレオタイプ軍団のグダグダな特訓シーンや、声高らかに「今、この国は変わらなければならない！！」と言う若い思想家に「何を？」とヒトラーが聴くと「兎に角変わらなければいけない」と具体的な話が出来なかったり、結構、ピンポイントでナチスをネタにするのではなく、現代社会の思想を持ち方に対する皮肉が多いのが辛らつ。
最後の終わり方といい、結構、ドイツ人は胸に響く場面が多いのは、他国の自分でもよく分かる。
あと、動画サイトのネタに使われる、ヒトラー映画のあのシーンを思いっきりパロるシーンは腹抱えて笑っちゃった。結構有名なので、分かる人は自分と同じく爆笑してた。
