美由紀

ジョン・F・ドノヴァンの死と生の美由紀のレビュー・感想・評価

4.3
グザヴィエ・ドランの新作ならば見に行かなくては🏃‍♀️と期待して映画館へ。
期待以上のものがあった。

若くしてスターになった事による不安や苦しみが切ない。フラッシュを浴びるシーンの描き方で辛さが伝わる。ジャスティン・ビーバーやビリー・アイリッシュがそこにある苦しみを語っていたが、彼らの言葉を映像にするとこんな感じなんだなと思った。

ジョンの文通相手である少年ルパートもまた演技者でゲイ。その上品でスマートな文通の何がそんなにスキャンダルなのか...。

少年を理解しきれてなくて、自分に降りかかる事に腹を立てて、言葉を捲し立てて叱るナタリー・ポートマンの姿にドキッとする母親は私だけではないと思う。

グザヴィエ・ドランの描く母は、リアルで生々しい。スーザン・サランドンの愛する気持ちはあるけど鬱陶しい母にもドキッ。

また、いつも思うけど、ゲイに対してマウントとってくる男社会っていったい何なんだ?それは、日本にもちょっと前まで当たり前のようにあった男尊女卑や外国人蔑視など今では否定されてる考えと同様だろう。早く化石的になって欲しい。

ジョン、ルパート二人の演技を始め役者陣が素晴らしい。本当に見応えがあった👏
美由紀

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