Arrival：ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督、エイミー・アダムス主演、2016年作品。やや苦手意識のあるドゥニ・ヴィルヌーヴ作品も5作目だろうか。大分この監督に慣れてきたのか意外と観易かった。あの奇妙な爆音やノイズは強力！とりあえずアカデミー音響編集賞はごもっともな感じだろうか。原作はテッド・チャンの短編小説「あなたの人生の物語」。
全編暗くて眠たい画面が多く、逆光を多用しているけど、この作品の場合は完全にアートな画として計算されているのだなあと、改めて痛感してしまった。効果音とのコンビネーションも抜群でアーティスティック。しかし私的にはこれが、けっこう鼻につく感じがしてしまって、好きとは言い難い。
内容はSFを装った言語学と愛の物語といった感じだろうか。エイミー・アダムスの演技に観とれていると、彼女の心の旅に一緒にトリップ出来る人も、少なくないのかも知れない。
ばかうけのデザインも、円のような墨文字も美しい。同じような展開を繰り返すマッタリしたテンポと、ちょっとアート気取りなムードはやや苦手ではあるものの、ヴィルヌーヴ作品の中では好きな方だろうか。
