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ガタカのmasaのレビュー・感想・評価

ガタカ(1997年製作の映画)
4.1
派手な演出はないが、是非多くの人に観て欲しい映画。

遺伝子操作による出産が当たり前の時代。
産まれてくる” 適正者 “は遺伝子情報から生活、仕事、あらゆるものを決定づけられる。
化学により産まれた存在に可能性などないのだと。

主人公は” 不適正者 “ 。
自然出産で産まれてきた者。
そんな彼が宇宙飛行士として木星を目指す、という話。


遠くない未来にありえる話を1997年に描いていることが驚愕。

個人的にはユージーンに共感。
恵まれた才能を持ち、周囲から期待される。最高傑作だと重圧をかけられる。
彼にとって結果を残すことは喜びでなく義務。残せなければ、後に残るのは苦しみだけ。

一度、死のうとして死ねなかった彼が、もう一度、死を選んだ。
色々考えてみたが、1番は肉体から解放されたかったのだと思う。
1度目は絶望の淵で、生きていても辛いから。
2度目は、ヴィンセントの出会いから自分も何の重圧もなく、ただ無心に夢を追いかけたくなったのではないだろうか。
ヴィンセントのように運命に抗って生きたかったのだと。しかし、そうするには肉体が邪魔だった。

だから、この時代の” ユージーン “はヴィンセントに託し、逝ったのだと思う。


最後に。
アイリーン最高かよ。
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