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キングスマン:ゴールデン・サークルのKSatのレビュー・感想・評価

4.2
前作では環境保護バカのサミュエル一強だったのに対し、今回はアメグラ的な世界に住むドラッグ解禁を訴えるジュリアン・ムーアが悪役であり、相変わらず作り手の性格の悪さが伺える。

相変わらずイギリス人がアメリカ人をディスりまくる映画だ。ハンバーガーやテンガロンハット、アメグラ的な50sの美学など、「いかにも」な、漫画みたいなアメリカ像が出てくる。

だが、それで完結することはなかった。

両者の共通点として「ウイスキー」が重要な要素として登場する。かたやスコッチ、かたやバーボンと味わいは異なるものの、世界中に愛されているのは言うまでもない。

前作では英国の第二の国歌ともいえる「希望と栄光の国」がクライマックスで「炸裂」するのに対し、本作では「故郷に帰りたい(カントリー・ロード)」が冒頭からクライマックスまで度々流れる。歴史こそ浅いが米国(特に東部)を象徴するカントリーミュージックの名曲を強調することで、米国人の郷土愛を英国人のそれと照らし合わせているといえよう。

このように、英国と米国のアングロサクソン同士の「兄弟愛」を謳いあげている作品として楽しめるが、結局世界を救うのはエルトン・ジョンだったりする。
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