竜平

キングスマン:ゴールデン・サークルの竜平のレビュー・感想・評価

4.3
マシュー・ヴォーンによる型破り常識破りなスパイ映画『キングスマン』の続編。どこの国にも属さない極秘の諜報機関が世界を揺るがす凶悪組織のトンデモ野望に立ち向かう、という話。

相変わらずのブッ飛んだ内容、ブラックユーモアの様相で見せるエグいテイストや二転三転していく先の読めない展開がやっぱり見もの。もちろん前作からストーリーもキャストもバッチリ繋がってるんだけど、そこらへん細かく予習しなくても楽しめちゃうんじゃないかってほどに、まず視覚的に楽しませてくれる。もう初っ端も初っ端から炸裂していくキレッキレのアクション、全編通してのこれは文句なしにかっこいい。ハイテク機械やトンデモ兵器が増えて、ちょっぴり近未来感が出てきた印象もある。今作の目新しい部分として、アメリカ拠点の諜報機関「ステイツマン」が登場。彼らがまたロープアクションを魅せる魅せる。チャニング・テイタムやジュリアン・ムーアら扮するクセ強めの新キャラに加えて、まさかのエルトン・ジョンが本人役で登場してくるあたりも見どころ。全体的に派手さも増してて、なんというかこのシリーズに限ってはどんだけやりたい放題やっても大丈夫なんだなと、むしろもっとやれ状態。まぁしかし耐性がついてしまってるからか、前作にて感じた「得も言われぬ衝撃」というのは薄れてしまった気もする、これは続編の宿命でもあるか。ただ中毒性みたいなものは健在で、なんやかんやたまに無性に見たくなる。いい意味で見終わったあとで細かいところをあんまり覚えてない、みたいな、頭を空っぽにして楽しむ系映画の代名詞と言える一本、かな。

どうでもいいけど、タロン・エガートンは今回はどう考えても主役なのにクレジットの一番目に名前が来ないの、なんか可哀想。ただ前作の流れからの、今作でのコリン・ファース扮するハリーの使い方なんかはなんとも絶妙だったりして、とまぁこれは見てのお楽しみということで。いやしかしハル・ベリーは永遠に美人だね。
竜平

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