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うる星やつら3 リメンバー・マイラブのblacknessfallのレビュー・感想・評価

2.5
80's ティーンエイジ・リビドー・ヘッドだからラムちゃんは好きだぜ。おれの分かりやすく面白味のないセクシー・センサーやフェチの形成に大いに影響を与えたキャラクターだ。なのでいずれ全部観ねばという想いを心の奥に留めてたから、タイミング良く未見の本作の放映を知ったので録画しといた。

まず内容よりもテーマソングな。よくわからない外国人歌手に歌わせてるところに時代の感じてじわった笑 洋楽ブームてことなんだろうけど色々恥ずかしくなる。曲もキラついたシンセで味つけしたハードロックをポップに仕上げた今や最も恥ずかしい楽曲だしな笑 金はあるのに使い方を間違えてる80年代の空気感に目眩がした笑

前作『ビューティフル・ドリーマー』の先鋭的且つ完成度の高さと比べると地味で凡庸に見える本作だけど、一回頭から『ビューティフル・ドリーマー』を取り除いて本作だけに向き合ってみれば、これが意外にもやっぱり地味で凡庸なんだよなぁ、、笑

あたるが呪いでカバ🦛に変えられて初めて、実存不安やラムちゃんに見放されるのでは?という疑念に苛まれる導入はとてもよかったと思う。ラムの想いや一途さばかりに焦点が当たり、あたるが何者であるのか?とか、ラムちゃんに好かれてるだけのラッキーな男に過ぎないという、実は精神的にとても脆い足場しかない事実に向かい合う展開はかなり興味深ったけど、話はそこを深掘りすることもなく呪いや心に孤独を抱えた未来人の少年のラムへの執着から時空が歪みラムとあたるは引き裂かれ、終わらない楽園である友引町も日常も変質してしまう。という青春SFの定番の話になる。
それがラムとあたるがお互いを求める想いの力で無地に元に戻る。

『うる星やつら』的には王道でアニメ映画としても正解なんだけど通常放映時からはみ出るところない劇場版で味気ないよな🙄
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