さざなみのbutasuのネタバレレビュー・内容・結末

45年間、二人だけで連れ添ってきた夫婦に入った小さく深い亀裂を描いた作品。二人が出会う前に夫が付き合っていた女性は事故で山から転落しており、今になって死体が発見されたとの連絡が入る。しかも氷漬けで当時の姿のまま。あと1週間で夫婦の45周年を祝う盛大なパーティーがあるというのに、それ以降夫は心ここにあらずの状態。妻はどんどん怒り落ち込んでいく。あのまま事故に合わなければ彼女と結婚するつもりだったこと、そして彼女が子供を身籠っていたことが決定打となり、妻は完全に打ちひしがれる。パーティーで夫がするスピーチは完璧で感動的だが、妻にはもう響かないのだ。二人とも確かにお互いを深く愛し合っているのに。妻役のシャーロット・ランプリングの演技が素晴らしかった。