演出にしてもスリリングな見せ場にしても前作より確実にパワーアップしていると感じた。
一貫して描かれるパディントンと人々との「絆」。滞在している家族、近隣住民、刑務所の仲間など、彼らのパディントンに対する援助はいかに彼が愛されているかの証左だ。そして冒頭と最後に円環構造的に見せられる真の「親子」の絆に関しては、もう文句のつけようのない素晴らしさである。
本作を観るともちろん今かがげた親子の絆も素晴らしいが、人はいろんな人々とつながり得るんだなあ、そしてそのつながりのなかで生かされているんだなあと良い教訓を与えてくれる。
自分の属す共同体にパディントンのように自分の長所を活かして貢献しよう。そんな気にさせてくれる映画だった。