このレビューはネタバレを含みます
コロンビア発の美しい黒白映画。
冒頭の河のクローズアップから魅せられてしまった。
画面は常に現代的で非常にソリッド。その効果だろうか、白人による侵略が「昔のこと」で済まされないような、現代にまで続く進行形の課題であることを自ずと意識させられた。
特に考えさせられたのが、先住民にコンパスを盗られるくだり。もしコンパスを渡せば星を読む彼らの素晴らしい知恵が失われてしまう。しかし、文明を享受し楽に生きる権利は彼らにだってあるのだ。わたしには正解が分からなかった。
寓話的なところもあるが、これが実話ベースというのがまた興味深い。