あさと

火の山のマリアのあさとのレビュー・感想・評価

火の山のマリア(2015年製作の映画)
4.8
グアテマラの農村部で暮らす少女の波乱万丈な日々を辿ったドキュメンタリー調の映画。グアテマラは中央アメリカ北部に位置する国で、この映画は日本で初めて公開されたグアテマラ映画なんだとか。

物悲しいストーリーで好きと言いづらい映画であるけど、よくできていて個人的にはとても評価したくなる映画だった。農村部の自給自足の生活から始まり、不測の事態に直面したときの人々の様子がリアルでグイグイ引き込まれる。主人公もよかったけど、その母親の演技が真に迫っていてすごかった。壮絶なのに作り物めいた感じがしなかったな。

個人的な出来事で展開していくのに、社会問題なども自然に織り込んでおり、とても完成度の高い映画だと思った。中央アメリカ諸国が製作した映画の中でもっとも多くの映画賞を受賞したという話も納得。重たくてしばらく引きずりそうな映画だけど、個人的にはヒット作でした。
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