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劔岳 点の記のdaiのレビュー・感想・評価

劔岳 点の記(2008年製作の映画)
3.9
TBSラジオ「伊集院光とらじおと」のゲストに香川照之氏が出演した際、二人の話が盛り上がったのがこの作品。香川さん曰く「命がけで撮影した映画」とのこと。

舞台は明治39年。日本地図で唯一測量がされていないのが劒岳(つるぎだけ)。当時は陸軍が測量を担っており、人類未踏の地である劒岳への登頂および測量は陸軍の威信をかけた大事業であった。一方で、ヨーロッパの登山技術と最新装備を取り入れた日本山岳会が陸軍測量部より早く登頂することを画策する。

登山というとどこかピクニックのような山道が整備されたものを想像してしまう現代人の私だが、劒岳登頂は吹雪の中を歩き、岩壁を登る命がけのものであった。香川さんが「命がけの撮影」と語るのが納得できるほど険しく危険な山であることが理解できた。そして今とは違い、登山装備が充実していない時代の話だと考えると、彼らの行動がいかに勇敢であり、翻って無謀であったかを思い知らされる。

みなさんのレビューは辛めですが、私は好きな映画でした。
dai

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