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プリズン・サークルのdaiのレビュー・感想・評価

プリズン・サークル(2019年製作の映画)
3.8
2023年は何かと忙しく、映画はそこそこ見ていたもののなかなかレビューができなかった。ということで2024年は気を取り直してリスタートをしていきたい。

弁護士会主催の研修会に参加し、本作を鑑賞。

島根県あさひ社会復帰促進センターの話。ここは、TC(Therapeutic Community)を導入した軽犯罪者を収容した刑務所であり、再犯をなくすために協働や対話を取り入れ、人間関係の構築を主とする活動を官民連携で行なっている。登場するスポットライトの当たった四人は深く知れば知るほど、根底にあるものは歪みであった。これらをTCの活動を通じて徐々にケアされ成長していく様が見れる。

映画の観賞後、坂上香監督の講演があったのだが、映画では描ききれなかった話など、大変興味深かった。これからは「安全」という言葉の定義を考え直す必要があるという話は首肯した。犯罪者をゴミのように扱い、一般社会から隔離することが「安全」ではない。真の安全はそうした彼らを更生し、再犯させないことだろう。
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