こたつむり

手裏剣戦隊ニンニンジャーVSトッキュウジャー THE MOVIE 忍者・イン・ワンダーランドのこたつむりのレビュー・感想・評価

3.5
子供と一緒に観てきた『トッキュウジャー』もこれにて終わりかと思うと目頭が熱くなります。
特に本放送のときと同じ曲を使うのは反則ですな。これまで作品内で積み上げてきたものと、現実で自分の子供と一緒に積み上げてきたものがオーバーラップして、涙腺が…!

ただ、闇の皇帝陛下が出演されなかったのは寂しい限りでしたが、復活した他の敵幹部たちの扱いを見る限りだと、それは正解だったかもしれません。
陛下があんな扱いされたらクレームの嵐ですよ、本当に。(註・本作品の脚本は『ニンニンジャー』本編を書かれた方によるものです)
まあ、何はともあれ、子供が楽しめれば一番ですからね。お子様視点だったら+1.0の加点です。

そして、この感想を関係者の方が観られることは可能性として0%でありましょうが、この場をお借りして感謝を申し上げたいです。
放送開始から本作品まで約2年に渡って素晴らしい体験をさせていただき、ありがとうございました。御礼の意味も兼ねて、残りの文章は本作品の感想ではなく、『トッキュウジャー』の布教に充てたいと思います(笑)。

さて。
『トッキュウジャー』の魅力は色々とあるのですけれど、まず『主人公たちの成長』を挙げたいと思います。少年漫画を筆頭に男児の楽しむ創作物は、大概が主人公の成長を描いておりますが、本作品も同様であります。特に本編第31~32話の主人公たちの決意を描いた話は涙無くして観ることが出来ません。特に子供と一緒に観ている親ならば、尚更!であります。

また、本作品のテーマは『イマジネーション』だったのですけれども。想像力不足の子供が増えていると嘆かれている昨今、とても素晴らしいモチーフに手を付けました。物語のカギとなる部分はこの想像力が担っております。なかなか、物語全般において上手く活用できたとは言い切れませんが、最終話では思わず「イマジネーション!」と叫びたくなるカタルシスが待っています。

その他に重要なのは敵組織の長である闇の皇帝陛下の存在であります。彼は闇の中でしか生きることが出来ない存在。それなのにキラキラしたものを求めてしまうのです。この矛盾がとても熱い!正直なところ、物語終盤は彼に感情移入をしていた僕であります。そのため、本放送時は物足りなく思ってしまった部分もありました。出来れば彼のスピンオフを観たいです。
なお、この闇の皇帝陛下ですが、設定とかも秀逸でありましたが、演じられた方も良かった!次にどのような作品に出演されるか分かりませんが、今後注目していきたい方であります。

と、誰かに止められないと幾らでも書き続けられそうですので、いい加減このあたりで止めておきましょう。
この続きは別の機会に(笑)。
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