こたつむり

映画 すみっコぐらし ツギハギ工場のふしぎなコのこたつむりのレビュー・感想・評価

3.7
♪ ぼくはくま くま くま くま
  車じゃないよ くま くま くま

毎日毎日つかれちゃいますよね。
鉄板で焼かれてヤんなっちゃうのはタイヤキだけじゃないんです。今の日本、つかれていない人なんてどこにもいません。

そんなときはデトックスが大切。
カラダにため込んだ毒素を吐き出し、ほんわりやさしいエアーを注入。部屋の隅っこの方で足を抱えていても大丈夫…そんな気分になれば良いのです。

そして、本作はデトックスにピッタリでした。
都会の喧騒を忘れ、田舎の因習とかも忘れ、ひたすらに“のんべんだらり”と楽しむが吉。きっと血液がサラサラになりますよ。動脈硬化ともオサラバです。

だから、オトナ目線の鑑賞はノンノンノン。
「この作品は働き方改革にモノを申している」とか「上司は適材適所を見抜く目が大切だよな」とか「福利厚生が充実していると騙されちゃうよね」とか。

そんな世知辛いことを考えたらノンノンノン。
普通に楽しんでください。
しろくまのやさしさ。ねこのきづかい。
とかげのほほえみ。とんかつのまっすぐさ…そして、ざっそうのポジティブさ。それをググっと吸い込んでください。

まあ、そんなわけで。
デトックスに満ちた作品…ですが『すみっコぐらし』初のホラー!とか、ハリウッド映画も真っ青なアクションシーン!とか、チャレンジ精神にも満ちた作品。オトナの事情はすべて忘れてくださいね。

なんでイノッチが声を充てないの?
とかね。そういうツッコミはね。
ノンノンノン。

最後に余談として。
愚息も気付けば中学三年生。反抗期突入、思春期真っ盛り。そんな感じの筈なんですが、本作を一緒に楽しんでいるというのは…彼が幼いのか、それとも懐が大きいのか。どちらにしろ、貴重な時間だなあと思っています。
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